使いやすさと郷愁と
江戸意匠銀座ハンズ展を訪れたのは日本人だけではありません。外国の人も伝統的な和の文化に、異国情緒だけでなく、ある種のノスタルジーさえ感じたと聞きます。
単純でいてカラフルで繊細なタッチに、世界は、日本人が手先の器用さを活かして細かい作業を技術にも活かしてきたことに対する驚異の眼差しを注ぎます。その上、日本人の得意技の一つに、配慮というものがあります。一つの作品を創り上げる上で、特にそれが実用性を兼ねているものであるなら、ちょっとした配慮が加味されるのです。
デザイナー、制作者としてはこのようなコンセプトがあるが、使う側からすればこんな機能性があれば便利だろう、長持ちするだろう、飽きずに使い続けられるだろうなどといった、思いやり的配慮です。外国の人に配慮がないというわけではないのでしょうが、なぜか日本の製品には、和柄ものに限らず、「手に馴染みやすい」という使う側に対する配慮が、そこここに生かされているように思えてなりません。